【コーポレート】LINE、サービス事業会社として世界初の 「FIDO ユニバーサルサーバー」の認証を取得

2018.12.07 コーポレート

2019年春以降より順次、LINEやその他のサービスの様々な場面で、FIDOアライアンスが推奨する生体認証を導入予定

 

LINE株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:出澤 剛)は、サービス事業会社として世界初の「FIDO ユニバーサルサーバー」の認証を取得いたしましたので、お知らせいたします。

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LINEは2017年5月より、パスワードレス認証(生体認証等)の技術仕様、認定仕様等の国際標準化を提唱する非営利団体である「FIDOアライアンス」のボードメンバーとして参画*1、貢献をしてまいりました。そして、今回の「FIDO ユニバーサルサーバー」の認証取得により、2019年春以降を目処に、LINEへのFIDO*2導入を進め、様々なサービスにおける認証の課題を解決し、さらなるセキュリティ強化と利便性の向上を進めてまいります。

この「FIDO ユニバーサルサーバー」とは、FIDOアライアンスが策定したオンライン認証プロトコルである、モバイルアプリ等に適用可能な「UAF(Universal Authentication Factor)」、2要素認証向けの「U2F(Universal 2nd Factor)」、Webオンライン認証に対応した「FIDO2」の全ての認証試験に合格したサーバーのことを指しており、認証取得は世界で2番目、サービス事業会社としては世界初の事例となります。

*1 詳細プレスリリース:https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2017/1746

*2「FIDO(Fast IDentity Online)」:多要素認証を活用したパスワードに代わる新たなオンライン認証技術のひとつ

 

LINEはこれまで、LINEアカウントを保有する利用者に対して、デスクトップ版LINEアプリや、その他様々なアプリケーションを利用できるようにパスワードベースのログイン機能を提供してきております。しかしながら、その都度パスワードをタイピングする煩わしさがユーザー側にあった事や、「LINE Pay」などのサービスでは、送金や決済など特定の機能を使う際に、PINコードを入力しなければならないケースがあり、不便な側面がありました。今回、FIDOのユニバーサルサーバーの認証を取得したことにより、「LINE」やその他のサービスの様々な場面で、生体認証(指紋認証、顔認証など)を利用できるようになるため、認証におけるパスワードやPINコード入力の煩わしさを解消していくことができるようになります。

また、FIDOの認証方式として、ユーザーが認証方式を選択できるため、お使いのスマートフォンで慣れた認証方式をご利用いただける他、パスワードやPINコードのような、サーバーに格納するタイプの秘密情報(Shared Secrets)を扱わないため、安全面においても優れています。さらに、FIDOのプライバシー原則に基づき、生体認証に用いる生体情報は、認証装置の外部に出ず、サーバーにも送信されないため、プライバシー面でもより安心して使用いただける、といった特徴があります。

 

そして、今後このようなFIDO導入を進めることにより、LINEログインを使用するサードパーティアプリにおいても、パスワードログインの代わりに、スマートフォンの指紋認証や顔認証、パソコン用の指紋認証デバイスなどを利用できるようにもなります。これは、LINEログインを利用したサードパーティアプリの開発者にとっても、FIDOや生体認証を実装することなく、これらの認証方式を自らのサービスで提供することが可能となります。

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FIDOアライアンス エグゼクティブ・ディレクター ブレット・マクドウェル氏よりメッセージ:

「世界で最も急成長するモバイルメッセージング・プラットフォームであるLINE社において、次世代認証の基盤としてFIDO標準が採用されたことを嬉しく思います。今回の決定は、最先端のプライバシーとセキュリティ技術を提供していくというLINE社の決意であると共に、世界中のあらゆる規模のプラットフォームに活用可能なFIDO認証技術の成熟度の高さを示すものです。」

 

LINE株式会社 CISO 中山剛志 コメント:

「このたび、サービス事業会社として世界初のFIDO ユニバーサルサーバー認証を取得できたことを大変光栄に感じております。「認証」という機能は、全てのサービスの信頼を支える重要な基盤ですが、FIDOアライアンスが提唱する認証は、利便性、互換性、プライバシーなどの課題を解決し、将来のデジタルサービスの安全性に貢献する技術であるため、LINEはFIDO アライアンスに積極的に参画してきました。今後も、ユーザーの皆さまに安心して便利にご利用いただけるサービスの提供に努めてまいります。」

 

■LINEが取得した認証

取得月: 2018年12月5日

認証番号: FIDO2  FIDO20020181205001

              UAF   UAF110020181205001

              U2F   U2F110020181205001

製品名: LINE Authentication Server

 

■「FIDOアライアンス」について

設立時期:2012年7月設立、2013年2月一般公開

主な活動内容:パスワードレス認証技術の国際標準規格の策定、認定プログラムの策定と運営、認定製品の登録管理、等

代表者:エグゼクティブ・ディレクター ブレット・マクドウェル氏

公式サイト:https://fidoalliance.org/