【LINE】「LINE BOT AWARDS」グランプリに目や耳の不自由な人などをBeaconとchatbotでサポートする「&HAND(アンドハンド)」が決定

2017.03.21 LINE

LINE株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:出澤 剛)は、同社が公開するコミュニケーションアプリ「LINE」のMessaging APIを活用したchatbotの開発促進を目的に開催する「LINE BOT AWARDS」において、3月18日に最終候補24作品のプレゼンテーション・審査を行うFINAL STAGEを開催し、グランプリに目や耳の不自由な人などをLINE Beaconとchatbotを介してサポートする「&HAND(アンドハンド)」が決定いたしましたので、お知らせいたします。

LINEでは、「LINE」を入り口として、自分が必要とする人や情報・サービス、企業・ブランドとシームレスに繋がり、全てが完結する「スマートポータル」の実現を目指しています。その一環として、2016年9月29日に、LINEのMessaging APIを一般公開し、外部開発者がLINEのchatbotを自由に開発できる環境を提供しています*1。また、多くの開発者がMessaging APIを利用し、「LINE」上で便利で多様なchatbotが展開されることを目的に、個人・法人問わず誰でも参加が可能なアワード「LINE BOT AWARDS」https://botawards.line.me/ を実施いたしました。

*1:発表時プレスリリース https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2016/1516

 

「LINE BOT AWARDS」では、2016年12月9日からエントリー受付を開始、2017年2月28日の締め切りまでに国内外から815作品の応募が集まりました。そして、3月18日(土)に、エントリー作品の中から、運営事務局による審査を通過した最終候補24作品の制作者が集まり、LINE社役員や有識者等10名の審査員を前に、制作したchatbotのプレゼンテーションを行い、グランプリ含む各賞を決定するFINAL STAGEを開催いたしました*2・3

*2:FINAL STAGEの概要 https://linedev.connpass.com/event/51290/  

*3:「LINE BOT AWARDS – FINAL STAGE」は、ライブ配信サービス「LINE LIVE」https://live.line.me/channels/355092 による配信を実施しました。 

 

その結果、対象となるユーザーのニーズバリエーションを考慮したサービス設計、Beacon(IoT技術)を固定して使うのではなく移動体である人に持たせることで人と人をつなげたコンセプト、実用化に向けた明確なビジョンとそれを実現していた実装内容などが高く評価され、「&HAND」がグランプリに決定し、賞金1,000万円を贈呈いたしました。

 

■グランプリ/賞金:1,000万円

&HAND(LINE ID:@jqv8293w/ 制作:&HAND)

身体・精神的に不安や困難を抱えた人と、その手助けをしたい周囲の人をLINE Beaconでつなぎ、chatbotを介して具体的な行動をサポートします。手助けを必要する人がLINE Beacon対応端末を携帯し、手助けが必要な状況でBeaconをONにすると、周囲のサポーター(「&HAND」のアカウントを友だち登録している人)にメッセージが届きサポートを促します。また、&HANDアカウントを介し、手助けを希望する人とサポーターが個別にコミュニケーションをとり、その時々で具体的に手助けが必要な内容のやり取りも可能です。今後は、サポートするために必要な情報をタイムラインに定期配信することでのサポーター育成支援や訪日外国人への観光サポート対応などの展開も検討し、開発が進められます。

https://andhand.themedia.jp/

【受賞者コメント】

グランプリに選んでいただき、誠にありがとうございます! メンバー一同大変驚いています。 &HANDの受賞は、応援してくださった皆様の「こんな未来にしたい」という気持ちだと思っています。 サービス実現に向けて、今後とも応援よろしくお願いします!

 

 

また、併せて、利用シーンや使用する技術要素、応募者属性などによる部門賞も決定いたしました。

 

【部門賞】

■マイクロソフト賞(特別協賛パートナー賞)/賞金:100万円

NAVITIME(LINE ID:@navitime/ 制作:株式会社ナビタイムジャパン)

自然言語処理技術を用い、乗換案内の要望を伝えると自動的に駅間の乗換経路や、時刻表、運行情報などの、最新の情報を回答します。例えば「表参道駅から国際展示場正門前駅まで」と伝えると、おすすめの現在時刻発の乗換経路を返信で教えてくれます。

http://bot.navitime.co.jp/

 

■学生部門賞/賞金:100万円

mitchy(LINE ID:@sxp6856c/ 制作:チームAL)

「授業中は静かにしなさい」そんな文化が根付いた日本で、今更授業中に能動的に学習なんてできるんでしょうか?控えめな日本人のためのアクティブラーニングの最適解をmitchyは提供します。botを介してクラスのみんなと匿名のグループトークをすることができ、生徒からの質問が出やすくなり、授業が終わった後もログをみて復習ができます。先生のウェブコンソールには投稿者の名前が見えるため、荒らし行為を防ぎ、活発に発言している生徒を確認したり、生徒が授業のどこで躓いたのかを確認できます。

http://mitchy.live/

 

■スタートアップ部門賞/賞金:50万円

EncodeRing(LINE ID:@uil3575g/ 制作:EncodeRing株式会社)

EncodeRingは音声や音楽など様々な「音」を読み取って、そこから取得した波形でアクセサリーが作れるオーダーメイドのアクセサリー製作サービスです。LINEのbotでは、ボイスメッセージから音声を送信するだけで、音声の波形からオリジナルのアクセサリーをデザイン・購入することができます。実店舗の店員と会話をしているかのような、自然なお買い物体験を提供することを目的に設計しており、アクセサリーの種類やサイズ、素材などをカルーセルで選択していくだけで、簡単にデザインをできるようになっています。

http://encodering.com/aboutus/linenew/

 

■ローカライズ部門賞/賞金:50万円

NgampusBareng(LINE ID:@ngampusbareng/ 制作:Teman Jalan)

NgampusBarengは、交通渋滞が深刻なインドネシアにおける学生向けのバイク相乗りサービスです。依頼者とドライバーをLINE上でマッチングする事が可能です。現在50以上のキャンパスで導入されていて、1キャンパスあたり3,000以上のマッチングが成立した実績があります。ドライバーは依頼を受ける事で貯めた独自ポイントを、クーポンなどの特典と引換える事ができます。

※インドネシアからのエントリー作品です。

 

■ライフスタイル部門賞/賞金:50万円

ヤマト運輸(LINE ID:@yamato_transport/ 制作:ヤマト運輸株式会社)

ヤマト運輸の LINEアカウントと友だちになり、クロネコIDを連携すると、お荷物のお届け予定やご不在連絡の通知をLINEで受け取り、受取日時の変更やコンビニ等での受け取りに変更することができます。また、会話形式でのやり取りやお荷物の送り状を発行予約(一部商品)にも対応しています。

http://www.kuronekoyamato.co.jp/webservice_guide/line_off.html

 

■ゲーム部門賞/賞金:50万円

OneNightWerewolf Bot(LINE ID:@nto6347b/ 制作:チーム451Lab)

ワンナイト人狼のゲームマスター(GM)をやってくれるbotです。個人チャットで参加申請を出すことでゲームに参加でき、トークルームにbotを招待してゲーム開始のコマンドを発言するとゲームが開始します。その後は、botの指示に従って個別トークとグループトークを行き来しながら、ゲームを進行することができます。

https://twitter.com/LINE1NightJinro

 

■IoT/Beacon部門賞/賞金:50万円

雪山bot(LINE ID:@hlk9118m/ 制作:Pizayanz)

スキー場のゲレンデで、仲間とはぐれた経験ありませんか? 雪山Bot は、そんな、会えないを解決し、会いたいを叶えます。スキー場に向かう時って、集合場所の連絡などのために、LINEやFacebookなどでグループチャットをつくりますよね。それを LINEグループにして、雪山Botを参加させると。リフト乗り場を通過したら、そこに設置された LINE Beaconと反応し、自分がどこにいるのかを自動的にグループチャットに投稿します。リフト降り場やレストラン、喫煙所、迂回コースなど、様々な箇所に LINE Beacon を設置することで、もう自分がどこに居るのか、寒い中、いちいち手袋をはずして、内ポケットからスマホをとりだして、「ここにいるよ!」と伝える必要がなくなります。

 

■グループトーク部門賞/賞金:50万円

Checkun(LINE ID:@rfy8689j/ 制作:Team Checkun)

Checkun(チェックン)はグループ旅行やイベントの面倒な精算作業を助けてくれるbotです。グループ旅行、イベントの関係者はだいたいLINEグループ内にいると着目し、グループチャット内で支払登録、支払内容の操作、精算処理を実現しました。また、Checkunの最大の特徴は、botとユーザーとの1対1のやり取りだけではなく、グループトークにCheckunを招待することで、1対多のコミュニケションを行える点にあります。あたかも現実の会計係として、支払状況や精算状況を伝えてくれるため、大切な旅行、イベントの思い出トークの中に溶け込むことができます。

http://checkun.accountant/

 

■対話エンジン部門賞/賞金:50万円

botnoi(LINE ID:@botnoi/ 制作:Botnoi)

botnoiは友だちのようなフレンドリーなやりとりが可能な対話型botです。1to1のやりとりだけでなくグループ内でのコミュニケーションも可能です。語翻訳機能を搭載していて、タイ語、英語、ネパール語、中国語の4ヶ国語に対応しています。その他、レストラン等の周辺検索、約35万人という友だち数を活かしたアンケート機能など、様々な機能を搭載しています。

※タイからのエントリー作品

 

■GEEK部門賞/賞金:50万円

シャクレ(LINE ID:@zhc1140s/ 制作:シャクレ製作委員会)

イベントなどで写真を共有する事に特化したbotです。LINE Beaconが設置された空間で、このアカウントに対して写真を投稿する、管理者がスライドなどの写真を送信すると、会場内の人に写真が共有されます。これにより、講演中にスライドを撮影するためのシャッター音を減らすことが可能になり、スライドはリアルタイムに共有されるため文字が小さいスライドも拡大してみるなど講演に集中することがきます。 管理者モードになるとビデオカメラからのキャプチャなどが可能になるため、機材構成次第ではスライド自体を講演者からもらわなくても画像化し共有も可能です。テキストの送信も可能なため、英語の講演のリアルタイム通訳などにも使うことが可能です。

https://wks.sakura.ne.jp/shakure/

 

※エンターテイメント部門賞は、審査の結果該当作品なしとなりました。

LINEでは、今後も「CLOSING THE DISTANCE」をミッションとして、ユーザーと様々な情報やサービス、モノとの距離を縮め、心地よい関係性を創出すべく、外部開発者や企業がLINEプラットフォーム上でサービスを開発・展開できる環境の提供にも注力し、引き続き様々な取り組みを積極的に行ってまいります。