SNS誹謗中傷等の心のケアLINE相談に、14日間で164件の相談

LINE株式会社(代表取締役社長 出澤剛)は、一般財団法人 全国SNSカウンセリング協議会(代表理事 江口清貴)とともに、一般社団法人全国心理業連合会(代表理事 浮世満理子)のLINE相談窓口「SNS誹謗中傷等の心のケア相談」を支援してまいりました。

告知を開始した2020年8月4日から、相談終了の8月19日までの14日間で164件の相談があったことと、その内容をお知らせします。

 

概要

インターネット上の誹謗中傷による精神的ダメージを受けた方を対象とした無料のLINE相談窓口「SNS誹謗中傷等の心のケア相談」を14日間、開設しました。
誹謗中傷等に関するご相談について、全国心理業連合会の心理カウンセラーが「話を聴くプロ」として相談に乗りました。
何が起こっているかをLINEでお聴きし、相談者のご意向をくみながら、対応方法を一緒に考えました。
また、法律に関することや人権侵害等は専門の相談窓口もご案内しました。

・主催
  全国心理業連合会

・協力
  全国SNSカウンセリング協議会
  LINE株式会社

 

 

背景

法務省によると、インターネット上の人権侵害情報に関する人権侵犯事件は、平成31年及び令和元年で1,985件で、平成29年に次いで過去2番目に多い件数を記録しています*1
特に、総務省が運営するインターネット上での違法・有害情報に関する相談窓口「違法・有害情報相談センター」で受け付けている相談件数は、令和元年度は5,198件であり、受付を開始した平成22年度から比べて約4倍に膨らんでいます*2
また、恋愛リアリティ番組の出演者がSNSでの誹謗中傷が原因で亡くなったことで、さらなる対策が求められています。

*1 法務省「平成31年及び令和元年における「人権侵犯事件」の状況について(概要)」
*2 総務省 総合通信基盤局「SNS上での誹謗中傷への対策に関する取組の大枠について」

 

相談に関する件数

相談に関する件数は下記のとおりとなりました。

・アカウントの友だち登録人数 6,236人
・対応件数 513件
・相談件数 164件
・1日平均相談件数 13.6件
・1人当たり平均相談回数 1.32回

※対応件数には「相談ボタン」を押したのみで、その後「間違えました」などと答えたものも含みます。そのため、実質のやり取りをした件数として164件を相談件数としています。また、同じ人が翌日に相談に来たこともあり、その場合を計算すると1人当たりの平均相談回数は1.32回となりました。

 

相談内容

相談者のプライバシー保護のため、今回の相談内容の詳細は開示いたしませんが、当初、予想していた弁護士を紹介しての「開示請求」の斡旋などではなく、「話を聞いてほしい」などの心のサポートを求めてのご相談がほとんどでした。法的処理業務よりも、誰かに悩みに寄り添って聞いてもらいたいという事にニーズがありそうです。

 

相談者の年代

10代が123件と最も多く、20代が13件で続きました。若い世代での相談件数が多いことが特徴となっています。
※LINE株式会社の教育に関するCSR活動を担う一般財団法人LINEみらい財団の、中学生・高校生向けのLINE公式アカウント「新型肺炎休校サポート LINEみらい財団」で告知をしたことなどが、世代に偏りが生じた可能性があります。

  件数 %
~10代  123 75.0
20代 13 7.9
30代 0 0.0
40代 4 2.4
50代 1 0.6
60代~ 2 1.2
不明 21 12.8
合計 164 100.0

 

相談者の性別

女性が103件と男性の25件を上回りました。なお、各自治体のいじめなどに関するSNS相談でも同様の傾向があります。

  件数 %
男性 25 15.2
女性 103 62.8
LGBTQ 6 3.7
不明 30 18.3
合計 164 100.0