青少年のネット利用実態把握を目的とした調査 中間報告

※本取り組みは現在、一般財団法人LINEみらい財団に移管しております。

LINE株式会社では情報モラル・情報リテラシーの啓発活動の更なる強化およびネットトラブル防止に向けた研究のため、神奈川県教育委員会、および東京都教育委員会の協力のもと、「青少年のネット利用実態把握を目的とした調査」を実施しております。

今回は、その中間報告として、神奈川県の全県立高等学校(1分校含む)、全中等教育学校、および特別支援学校の一部の生徒64,031名、東京都の公立高等学校、中学校、小学校の児童・生徒6,509名に対するアンケート調査の結果をご報告いたします。

本調査において、LINEを例にとり、ネットで実際に体験した嫌なことと、もしされたら嫌だと感じることの差を比較したところ、実際に体験したことのある嫌なことは、「知らない人から「友達追加」をされた」(27%)、「既読無視」(11%)、「話の最中にスマートフォンや携帯を触っていた」(10%)の順で高かったのに対し、されたとしたら嫌だと感じることの順位では、「嘘を広められた」(26%)、「LINE上で自分の知られたくない情報が流された」(26%)、「入っていないグループトーク内で自分の悪口を言われた」(24%)となっており、ネットの利用上の問題については、実際に体験していることと、体験したことはないが嫌だと感じることには大きく差があることが分かりました。また、安全意識とスマホ利用のルールの決め方の関係をみたところ、「安全に利用できている」と考えている生徒は、ルールを「家庭内で話し合って決めた」の割合が高く、逆に「安全に利用できていない」とした生徒は、「自分で考えて決めた」の割合が高くなっていることが分かり、スマホ利用のルールは家庭内や保護者と話し合うことの重要性がうかがえます。

なお、継続的に調査を実施し、結果について一定の学術的見解が示せる段階で最終報告を作成します。

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報告書の概要

  • 調査テーマ -     未成年のネット利用実態
  • 調査方法    -     記入式のアンケートを行い、封緘できる封筒にその場で封入・封緘し、別途とりまとめて、専門業者によりデータ化
  • 調査時期    -     20166月~9
  • 調査対象    -     神奈川県の全県立高等学校(1分校含む)、全中等教育学校、および特別支援学校の一部の生徒64,031名、東京都の公立高等学校、中学校、小学校の生徒・児童6,509名

 

ダイジェスト版

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報告書の目次及び詳細  PDFダウンロード(全52ページ) 

中間報告書の要旨および今後の調査について

1.神奈川県の調査について 

①利用状況に関する概観と基本的な数値
情報端末の所持と割合 
生徒の利用する SNS 
情報端末の利用時間 
生徒の安全意識に関する自覚 
情報機器の利用時間帯  
情報機器を利用する場所 
情報機器の利用を始めた年齢 
ネットで知り合った友人の数
対照質問として一般的な友人数 
LINE 
で経験したいやなこと
ネットで実際に体験した嫌なことと嫌だと感じることの違い

 

2.東京都の調査について

①利用状況に関する概観と基本的な数値 
情報端末の所持と割合 
生徒の利用する SNS
情報端末の利用時間
生徒の安全意識に関する自覚
情報機器の利用時間帯
情報機器を利用する場所
情報機器の利用を始めた年齢
ネットがきっかけで知り合った友人の数
卒業後も付き合っていきたい親友数 
ネットがきっかけで知り合った友人とのかかわり
ネット利用での問題 
ネット利用での問題を経験したサービス
生徒が知り合いと経験したネット利用上の問題
知り合いとのネット利用上の問題を経験したサービス
知り合いとのネット利用時の問題が生じた時の生徒の対応
LINE 
で経験したネット利用時の問題
スマホ利用ルールの有無
スマホ利用のルール
スマホ利用のルールの決め方
スマホ利用ルールの遵守
スマホ利用のルールを守れなかった理由
スマホ利用のルールを学ぶ機会 
ネットを利用するメリット

②生徒を取りまく環境とネット利用上の問題に関する相関分析について
安全意識の高い生徒は実際にネット利用上の問題を経験していない 
生徒の安全意識はスマホ使用ルールの決め方と関係
ネットで実際に体験した嫌なことと、ネットで嫌だと感じるであろうことの違い

③東京都の中学校、小学校の調査について 
中学校の生徒が経験したネット利用上の問題
SNS 
東京ルール 
小学校の児童が経験したネット利用上の問題
小学校の児童がスマホ利用ルールを学ぶ機会