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安彦 潤也 / セールス

自己紹介をお願いします
2016年に新卒として入社した、広告・法人事業本部の安彦潤也です。現在は、第2セールス事業部とディスプレイ事業企画室のシニアマネージャーを担当しています。

現在のチームでは、LINEの広告配信プラットフォーム「LINE広告」において、顧客がオンラインで広告アカウントの開設から配信、クレジットカードで決済までを完結できる「セルフサーブ機能」の事業推進とセールス業務を担当しています。私自身の現在の主な業務としては、営業戦略の立案やオペレーションの設計、そして正社員と業務委託を含めて約20名のチームのマネジメント業務が中心です。
これまでどのような仕事を担当してきましたか
入社後は、当時リリースされたばかりの「LINE ビジネスコネクト」を担当するチームに配属されました。LINE ビジネスコネクトは、「LINE公式アカウント」を用いて全てのユーザーに同じ内容を送信するだけではなく、APIでクライアントが持つ顧客データなどと連携し、セグメントされたユーザーに特定のメッセージを送ることができる機能です。現在はMessaging APIと呼ばれており、LINE公式アカウントに統合されたため単独の機能としては存在しませんが、当時はそのようなユーザーフレンドリーでインタラクティブなBtoCコミュニケーションはとても斬新でした。

チームでは営業企画として、顧客へのセールスやアライアンスを担当していました。配属された段階で既に50社ほどの初期導入が進んでいたので、そうした成功事例を踏まえて、より多くのお客様に汎用的に使っていただけるようにパッケージの企画など、サービスの導入を推進していました。2年目には大手鉄道会社との実証実験など、社会的にも影響力のある会社との大きなプロジェクトに関わることができました。先輩と共に取り組んだプロジェクトでしたが、若手でもそうした大きい仕事に関われることは、LINEの大きな特徴だと思います。

その後、3年目となる2018年にLINE公式アカウントの初期設定におけるサポートやトレーニングを顧客企業に提供することで、サービスに対する満足度を上げ、顧客が期待する成果を得ることを支援するカスタマーサクセス室の立ち上げに参画しました。当時、LINE公式アカウントの利用企業がどんどん増えていたため、顧客ロイヤリティを上げ、顧客定着率を向上させるチームが必要とされていました。

カスタマーサクセス室で取り組んだ業務は、LINE公式アカウントで一方向なメッセージ配信をユーザーに行ってきた企業に、ユーザーにカスタマイズされたメッセージ配信やインタラクティブなコミュニケーションいったLINE ビジネスコネクトの導入メリットや活用方法を伝えたり技術的な支援をしたりすることです。LINE公式アカウントのお客様にとって、これまでの期待を超える成功体験を提供することが主な業務でした。

具体的には、私を含めて5人のチームで、自社と顧客との関係を測定するための管理ツールの導入やスコアリングによる可視性の向上、そうしたスコアに応じたフォローアップ体制の構築などを行いました。新卒3年目ということもあり、組織の立ち上げについては全くの未経験でしたが、自分なりに事例をリサーチし、情報収集をしながら進めていきました。他社の役割が類似する部署にコンタクトを取って、そうした部署が主催するセミナーやカンファレンスに参加し業界トレンドの把握やネットワーキングを行うなど、社内外問わず様々な機会からヒントを得ていました。

そして4年目の2019年7月、現在の部署の前身となる部署に異動となりました。LINE広告には関連する複数の事業が存在しますが、そのうちのセルフサーブ機能を推進する事業部にセールス部門の担当者として立ち上げから関与し、セールスとカスタマーサポートの2つの組織をつくりました。2021年に部署の名称が変更され、LINE広告の事業企画も兼任することになり、現在に至ります。
今までで一番印象に残っている、大変だったプロジェクトについて教えてください
現在も担当しているセルフサーブ機能の事業の立ち上げですかね。これが一番大変だったと思います。

立ち上げのことをお話しする前に、このサービスが生まれた背景について少し補足をさせてください。LINE広告は国内最大級のユーザー数を持ち、他媒体ではリーチが難しいユーザー層へのアプローチが可能という性質を持ちますが、リリースしてしばらくの間は、広告主の構成は大手の企業に偏りがありました。中小企業のお客様にも広く使っていただくためにも、セルフサーブのように誰でも気軽にアカウントの開設から配信、運用、そして決済までを行える形態が必要でした。企業や店舗の担当者が必要なタイミングで複雑な取引や設定を行うことなく広告配信ができるようになれば、多様なニーズに応じた広告運用が実現するようになります。

私がセルフサーブ機能の立ち上げに携わった経緯は、カスタマーサクセス室の立ち上げにおける経験があったからでした。立ち上げ初期は事業部のメンバーに限定せず、様々な部署を横断してアサインされたメンバーでチームを組むタスクフォースとしてプロジェクトを進めていきました。私がセールスの担当で、その他には審査や経理、プロダクト企画、マーケティングなど、10名前後のメンバーが集まり、互いに率直な意見を交わしながら、共通のゴールに向かって議論をして物事を進めていました。

当時の私はチームの立ち上げを一度経験したとは言え、まだ入社4年目。事業の立ち上げについても全くの未経験でした。セールス部門の担当者として私自身が責任を持って判断し事業を推進する必要がある、非常に大きい裁量のあるプロジェクトでした。営業のオペレーションはもちろんのこと、事業に必要な人材の獲得や業務委託先の選定、交渉なども全て私が責任を持って意思決定をしていきました。
具体的に何が大変でしたか
セルフサーブ機能の立ち上げについて大変だったポイントは2つあります。1つ目は、約4ヶ月という短期間でサービスをリリースする必要があったこと。2つ目は、セールスとカスタマーサポートという2つの組織をゼロから立ち上げる必要があったことです。

1つ目については、短期間でのリリースを実現するためにも、限られた時間とリソースの中で、プロジェクトを完了するために必要なタスクを定義し、初期段階における必要事項と、何を捨てるのかという要件の両端を明確にしました。有限である時間とリソースを利用して機能要件や顧客体験において何を優先するのかをメンバーで議論し、合意形成をリードしていきました。

セルフサーブ機能のリリースによる最も大きな変化は、LINE広告の利用者が中小企業など多様なタイプの広告主に拡大していくことです。そこでポイントとなったのが、あらゆるタイプの広告主に対して画一的なレベルのサービスとサポートを提供することでした。そこで、広告主が広告のアカウントを開設したタイミング、または広告のキャンペーンを設定するタイミングなど、いくつかの利用シーンにおける顧客の重要なシグナルを設定し、それを検知する方法と各種のタイミングで広告主が期待するサポートを定義することで、それらに対応する営業の詳細なアクションを設定し、オペレーションを規格化することにより、サービス品質の安定を目指しました。

2つ目については、ゼロからの組織立ち上げだったため、人材の採用や業務委託先の選定については、予め重視する基準を明確にしました。セルフサーブ機能の営業は顧客への直接的な訪問が発生しない、いわゆる内勤型のインサイドセールスにあたります。そのため過去の導入実績や採用における人材の強化期間、レポーティングの品質などいくつかの基準となる項目を設け、交渉をしていきました。具体的には、競合他社の事例の調査や分析をして、自社にとって適格なパートナーを選定し、担当者にコンタクトしました。自社で採用し、組織をつくる選択肢もあったので、様々な観点から比較検討を重ねていきました。そして、最終的に候補となる企業と商談の機会を設定し、過去の実績や提供サービスの優位性などを伺った上で提案をいただき、担当者の方と初期の体制や採用計画、具体的な業務要件など、諸条件を交渉という流れ体制づくりを進めました。

事業の立ち上げは私にとっても大きな挑戦となりましたが、1人でできることには限界があるため、社内外を含む周りの人たちをいかに巻き込んで、連携していくかが重要であると感じました。どのような未経験の領域であっても、一度踏み込めば経験者になれるので、とても貴重な経験を詰めたと思いますね。
自分の成長を感じるポイントは
「組織や事業の立ち上げ」を経験する機会に恵まれたことと、「マネジメントが意外と自分に向いている」と気づけたことです。どちらも、新卒であっても大きな裁量を任される、LINEという環境があってこそ得られた成長機会だと思います。

組織や事業の立ち上げを初めて経験したのは、新卒2年目のカスタマーサクセス室の立ち上げでした。責任者ではなくとも重要な役割を担い大きな挑戦でしたが、無事やり遂げたからこそ、後のセルフサーブ機能の事業の立ち上げにもチャレンジできたのだと思います。

これまでに経験した営業組織の立ち上げやオペレーションの構築は、他の組織においてもある程度再現できていて、現在は法人向けにLINEのB2Bサービスのセールスやサポートを提供する子会社にも籍を置き近い役割を担っています。社内に自分の介在価値を認識され、同様の依頼をもらうことも多いです。社内で「この領域はこの人に頼もう」という存在でいられることは、とてもやりがいを感じますね。

マネジメントについては、ひとつエピソードがありまして。新卒3年目の時、5名のチームで初めてマネージャー業務を経験したのですが、マイクロマネジメントをし過ぎてしまい、メンバーがリスクを取ることに不安を感じ、自由な発想を抑制してしまったことがありました。そこから反省し、今は細かな過程よりも目標や理想とする状態について同期し、それについて話し合う時間を重視しています。最初こそ苦い思い出となりましたが、若手のうちにマネージャー経験を積めたことが良いきっかけになり、現在はむしろ自分に向いている要素も多分にあると感じています。組織作りやマネジメントを理解することは、単独で働くよりも成果に大きなレバレッジをかけることができるので、重要なことだと感じています。
入社して良かったと感じることはありますか
セールス職として入社して現在6年目ですが、営業という職能に限定しない、幅広く濃い経験をこの短い間に積めたことは大きな成長に繋がりました。組織や事業の立ち上げという経験に恵まれたことは、自分のキャリアにおいても大きな資産になっていると感じます。非連続的な成長が求められ、自分の実力以上の仕事を任せてもらえる機会があるのも、LINEの大きな魅力です。現在は私が入社した当時と比較すると組織の体制が整理されてきたところはあると思いますが、それでもなおその風土は色濃く残っているように思います。

LINEは自主性や本人の強い意志が歓迎される環境でもあります。新しい事業が次々に生まれていく場なので「経験者でないと任せられない」というスタンスでは機能不全に陥ってしまいます。新卒でも中途でも、経験の有無を問わず「前例や過去の正解に捉われず、挑戦しよう」という野心的なエネルギーがあります。誰も正解が分からないようなプロジェクトや課題に、意欲があれば新卒でもチャレンジできる環境だと思います。
今後のキャリアについて
私自身として中長期的なキャリアビジョンが全く無いんですよね(笑)。今あるビジョンとしては、セルフサーブ機能が中小企業のマーケットを開拓するための取り組みだったので、その延長線上で「メディアとして他社にはない顧客体験や広告価値を追求したい」というのが非常に強い思いとしてあります。

LINEには、「会社のために働こう」というよりは「会社を活かして、自己実現をしていこう」という風土もあります。もちろん個人として企業価値の向上に貢献したいという想いで働いていますが、私にとっても会社の存在は良い意味で希薄。幅広い役割を与えていただき多様な経験を積めて、とても感謝している存在ではあることは間違いありませんが、環境に依存しすぎている感覚はありません。会社と個人の関係を考えたときに、自分の固有の価値観として成し遂げたいと思える要素がないと、組織の方針や判断には共感はできなかったりしますよね。現在は、私がやりたいことと会社が目指すことや期待することが一致していると思えています。逆を言えば、それが一致する限りは、とても良い関係性が築けるのではないかと思います。
最後にメッセージを
一般的に、中途入社だとこれまでの経験からスキルが可視化されやすく、任される業務も過去の経験の延長にあることが多いと思います。ところが新卒入社の場合は経験やスキルが定まっていないので、実力以上の仕事を任されることもしばしばあります。だからこそ、事業が非連続的な成長をしている会社に入ったほうがより面白い仕事を経験できる機会が得られるのではないかと思います。新卒の皆さんには、今この瞬間でしか得られないキャリアがあるはずなので、タイミングを大事に会社を選んでいただきたいなと思います。

LINEでは新しい事業機会が日々生まれているので、自ら手を挙げるチャンスがたくさんあります。加えて、2021年3月にZホールディングスと経営統合が完了し、大きな変革の節目を迎えています。経営統合の結果、日本国内スマートフォン利用者の大部分にリーチできるメディアを持つグループになりましたが、だからといってその資産を十分に活用した事業シナジーが発揮できているかと問われるとそうではなく、まだまだ課題もたくさんあります。伸び代も十分にあります。

組織が大きく変わる初期段階であり、メディアとしても大きな変革期にある、その唯一の機会に参画できる絶好のタイミングと環境でもあるので、良いキャリアのスタートになるのではないかと思います。