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須藤 奨 / 企画

自己紹介をお願いします
2016年に企画職として新卒入社した須藤奨です。

現在は、法人企業がLINEアプリ上でマーケティング活動をおこなう広告プラットフォームのプロダクトマネージャーと、LINE広告などのBtoBプロダクトを企画するAD企画室の室長を務めています。新卒採用では企画職の面接を担当することも多いので、皆さんのお目にかかることもあるかもしれないですね。

子供の頃からゲームが大好きで、中高生時代はオンラインゲームにのめりこむ毎日でした。元々は教員を志望していたので大学は教育学部に進学したのですが、ゲームを作ってみたいという思いのもと、スマートフォン向けのゲームを制作する会社で長期のインターンを経験しました。企業で働く経験を通じて、「自分がやりたいことは世の中に良い影響を与えることで、ゲームは一つの手段でしかない」と気づいたので、それ以外の分野にも視野を広げて就職活動に取り組んだことを覚えています。当時の、今もですがLINEはゲーム事業だけでなく、多彩なサービスや事業を展開していることが特徴です。就職活動をしていた2014年頃にLINEが急成長を遂げている最中であったこと、LINEというプラットフォーム上で多種多様な事業を展開しようとしていたことから、今後多方面でチャレンジできる可能性があるなと思って、入社を決めました。
これまでどのような仕事を担当してきましたか
入社1年目は、法人企業向けのプロダクトを企画するビジネスプラットフォーム企画室へ配属になりました。結果的にはこの配属で良かったのですが、当時はなんだかんだゲーム事業部を第一志望としていたので、衝撃を受けたのを覚えています(笑)。人事の方から、須藤くんのポテンシャルを最大に活用できる場所だと思って配属を決めたと言われたのが懐かしいですね。

最初の業務は、LINE公式アカウントのプランナーとして、利用ユーザー数を増やすための企画を考えることでした。企業やその担当者様がより使いやすくなるための機能を考えて提案したり、LINE公式アカウントの活用方法を訴求するWebページを企画する過程で、OJT(On the Job Training)という形でLINEにおける企画者としての働き方を学びましたね。

1年目で一番記憶に残っているのは、「LINE Notify」という新規サービスの立ち上げを経験したことです。LINE NotifyはIFTTTやGitHubなど様々なWebサービスからの通知をLINEで受け取れるサービスで、もともとは社内のアイデアコンテストで生まれたものでした。僕はこのサービスの立ち上げの責任者として、要件定義、デザインや開発ディレクション、外部企業とのアライアンス、プレスリリースの作成など、サービスリリースにあたって必要な業務を幅広く担当させてもらいました。プログラミングの経験もほぼ無かった新卒1年目の僕が、社内の超優秀なエンジニア、デザイナー、法務などのプロフェッショナルな方々とサービスを作り上げる経験は非常にタフでしたが、あれが企画者としての原体験となったのは間違いないですね。

2年目に突入すると、LINE公式アカウントから配信したメッセージの費用対効果を計測する企画をリードしたり、子会社が開発した広告プラットフォームの性能を向上させるプロジェクトに参画したりと、徐々に業務のスコープが広がっていきましたね。LINE公式アカウントと広告という二つの領域で企画をする日々でしたが、全社的に広告事業へ注力する流れだったこと、自分にとって広告の領域が新たなチャレンジとなりそうだったことから上長とも相談し、広告プロダクトの企画に専念するチームに異動することになりました。
異動してからどんな変化がありましたか
広告は専門用語も多い領域ですが当時の自分は全くの未経験、最初は会議の内容を理解するのにも非常に苦労していました。知らない用語や知識は全て理解出来るようになるまで調べ、時には同僚にも教えてもらいながら、徐々に広告領域の知識を身に着けていきました。

その後も地道に学習と経験を積み重ね、LINEアプリ内に企業が広告を配信するプラットフォームをゼロから立ち上げるプロジェクトにプロダクトマネージャーという立場で参加することになりました。それまで使用していた旧システムに代わる、LINE専用のプラットフォームを内製で作り上げるプロジェクトです。日本、韓国、タイ、台湾を横断したグローバルチームで、競争力をもったサービスをリリースするために必要な競合分析や要件定義、開発ディレクション、代理店や広告主と密接にコミュニケーションを取りながらのリリースプランの策定など、各地を飛び回りながらプロジェクトを推進していきました。

プロダクトマネジメントの過程で組織のマネジメントも担っていたので、入社から3年目の2019年には正式にマネージャーに就任しました。突然任命されたのではなく、組織の状態や自分が担っている業務を踏まえて、「自分がマネージャーになった方が実態ともマッチするので動きやすくなるし、組織の将来的な拡張を見据えると権限移譲を進めたほうが良いと思います」と資料を作って上司に提案したんですよね。今思い返すと生意気な新卒かもしれないですが、信頼関係を構築していることを前提に、背景や目的など、筋の通った提案であればこういった希望を聞いてもらえるのは良いところだなと思います。当時のメンバーは中途入社の方を中心に4名ほどでしたが、その後チームを拡大していくための採用も自分で担当していきました。

それから1年後の2020年、AD企画室の副室長に就任しました。広告プラットフォームの立ち上げ全体をリードしていた上長が退職されることになった状況と、僕自身が担っていた業務の役割が噛み合って就任という流れでした。AD企画室は、約25名の企画者から成る組織です。マネージャーから副室長へとポジションが変わり、室全体や、プラットフォーム全体を見据えた判断を行う機会が増えていったことで視座も変化しました。それまでは上長に判断を委ねる機会も多かったのですが、中長期的な視点を持って年間数百億円の売上を誇るプラットフォームの最終的な意思決定を担う機会が増えたので、責任感も増していきましたね。その後、2021年には室長へ就任し、現在に至ります。

振り返ると一年ごとに役職が上がっているので、トントン拍子のように思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はどの一年もとても濃厚で大変で、信頼できるチームメンバーと一緒に目の前の課題を乗り越え続けていたら、いつの間にか責任を持つ範囲が広がっていったという感覚です(笑)。LINEは組織の階層構造が浅く、マネジメント職が偉いという価値観もあまり無くて、あくまで役割が違うだけという特徴もあります。成果を出せば目標や業務範囲は比較的自由に設定できますし、僕がマネージャーになりたいとプレゼンをして上司に聞き入れてもらえたように、本人の意思や希望を尊重してくれる会社だからこそ実現した歩みだと思います。
今までで一番印象に残っている、大変だったプロジェクトについて教えてください
先ほども少しお話ししましたが、広告プラットフォームの内製化プロジェクトが最も大変でした。競合のベンチマークや、日本・タイ・台湾など各国のマーケットニーズを収集しながらプロダクトロードマップを構築し、必要な機能の洗い出し、User Interfaceの設計、開発ディレクション、品質管理などを推進しました。日本と韓国を横断して100人以上の企画者、エンジニア、デザイナーで協業し、広告配信プラットフォームをゼロから作り上げていく過程は非常に困難なものでしたね。

それまで担当していたプロジェクトと比べて関係者の人数が圧倒的に多く、多国籍なチームだったので毎月のように海外へ出張していました。各国のメンバーと信頼関係を構築しながら、競争力のあるプラットフォームを構築するためにはどのような機能が必要なのかなどを日々議論しながら着実に前へ進めていきました。グローバルな開発体制で、特にこのプロジェクトは様々な国のオフィスのメンバーとも綿密な連携が必要だったので、学生時代に海外留学をした経験が活きましたね。飲み会での距離を縮めるために、韓国語も必死で勉強していました。

プロダクトマネージャーとして、LINEアプリのUser Experienceを阻害しないようにしながら、メディアの収益を最大化し、広告主の費用対効果を高めるという、一見矛盾する三つの要素をマネジメントすることも非常に大変でしたし、各国の異なる市場ニーズに対応しながらも独自の強みを追求する、標準化と差別化の両立も困難でしたね。

当初は売上もゼロ、タイムラインやLINE NEWSなどのメディアに広告枠を増やすことに対して抵抗感を抱かれる人は社内にも多く、メディア事業を担う部門との調整にも苦労しました。広告によってユーザー行動がどのように変化するのかを検証したり、適切な情報をユーザーに届けられるのであれば収益の観点でもお互いwin-winであることを定量的に証明したりと、徐々に信頼と実績を積み上げる過程で理解をしてもらえるようになったと思います。

特に記憶に残っているのは、旧プラットフォームからの移管に伴う対応です。社内の営業の方々になぜ移行が必要なのかを説明するために国内の営業拠点を行脚したり、移管によって様々な対応が必要となる代理店さんと会話しながら段階的にマイグレーションを進めたりと、パートナーの皆さんとの協業は新鮮でした。最初は求められる機能が不足していたり、システムの障害なども頻発していたので、上司と一緒に代理店さんの元へ謝罪に伺ったりしたのも懐かしいですね。当時は辛かったですが今では良い思い出です。

事業企画、営業、PR、マーケ、CS、審査、開発、インフラ、デザイナー、QA、法務、セキュリティなど、プロダクトマネージャーは本当に幅広く、挙げればキリがないほどの職種の方々と協業をする必要があります。プロジェクトメンバーの目線を同じ方向に向け、メンバーが力を最大限発揮できる環境を整え、一人では出来ない大きなことをチームで実現していく、それがプロダクトマネージャーの大きなやりがいであると気付くことが出来たのは、このプロジェクトに参画したからだと思いますね。

今でこそ広告事業は、LINEの売上の6割を占めるまでに成長しましたが、アジアNo.1の広告プラットフォームを目指す僕たちにとっては道半ばです。LINEの様々なサービスを利用しその中で広告に触れるユーザー、広告を掲載してくれる企業やそれを扱う代理店、広告を掲載するメディア、三方それぞれにより大きなベネフィットを提供できるように日々改善に取り組んでいます。
自分の成長を感じるポイントは
LINEで働く過程で、成長を感じたポイントを二点紹介します。

1つ目は「不確実性の高い事象に対しても、精度の高い意思決定をする力」です。

仕事では大抵のことに絶対的な正解が無く、日々環境や状況が変化していくなかで早い意思決定が求められます。特に、プロダクトマネージャーは最終的な意思決定を委ねられるシーンも多いです。答えがない問いを構造化し、適切な人に相談したり情報を集めながら精度の高い仮説を立て、検証していく力はとても重要です。

仮説を検証した結果、成功することも失敗することもありますが、重要なのは誰かの発言を鵜呑みにするのでもなく、既存のプロセスを正当化するのでもなく、自分の頭で考え続けること、失敗した時にその理由を振り返り、次に繋げていくという繰り返しのプロセスです。

LINEでプロダクトマネージャーとして様々な課題に直面する過程で、自分で問いを言語化し、仮説を検証するサイクルを意識的に回していったことで、不確実性の高い事象に対しても精度の高い意思決定を行うことが出来るようになったと感じます。

2つ目は、「目指すゴールへ、チームで辿り着く力」です。

プロダクトマネージャーは、プロダクトが目指す姿を実現するためにあらゆる活動をすることが求められます。その際に重要な要素の一つが、目指すゴールへチームで到達する能力だと思います。

到達したい地点までの登り方を考え、集団をチームに変え、課題を一つ一つ取り除きながら前に進んでいく、LINEで様々なプロジェクトに携わってきましたが本質的に重要なポイントは変わらないと思います。これまでの努力と経験の積み上げから、目指したいゴールに向けてチームで到達する力に関しては自信が付きました。
入社して良かったと感じることはありますか
企画職としてキャリアをスタートできることは重要なポイントだと思います。「企画がしたい!」という動機で企業を選ぶ人にとっては、そこが保障されていることは大きなメリットになるのではないでしょうか。加えて、裁量権が大きいことも大切だと思います。入社1年目から新規サービスの立ち上げに関わり、2年目にはグローバルな広告プラットフォームを内製化するという大規模なプロジェクトに携わることができたからこそ、先に語った成長が得られたのだと思います。

自分が企画したことが世の中に大きなインパクトを与えていくことも魅力的ですよね。広告の例でいうと、名だたる大企業から中小企業まで、幅広い広告主が製品を顧客に届ける手段の一つとしてLINE広告を使ってくれています。ユーザーが知らなかった情報やサービスを届けることによって彼らの生活様式がより良いものとなる、この規模感で世の中に良い影響を与えられることにやりがいを感じますね。

また、LINEにいると必然的に視座が高まることも大きいです。目先の売上だけでなく、ユーザーファーストを根底にアジアNo.1を目指していく。そのために本気でGAFA等のグローバルプラットフォーマーと戦っていく手段を考え、会社全体としてもNo.1を目指し続ける、日本においてこのようなマインドセットで働くことが出来る環境は珍しいのではないでしょうか。

もちろん、そのような世界を見据えた大きな仕事は一人ではできません。LINEは中途入社の比率が約90%と高く、新卒であっても多様な価値観とスキルセットを持った優秀な人たちと働くことができます。新卒同期も優秀で個性が強く、それぞれ得意とする領域が異なります。同じ会社にいても日々、新たな刺激や学びを得ているので、今後もしどこかの会社に転職したとしても、ある程度は活躍出来るだろうという自信も身につきましたね。実際、僕の組織には比較的新卒で入ったメンバーが多いのですが、みんなとっても優秀で中途のプロ達に負けないくらいの活躍を見せてくれています。
今後のキャリアについて
人生の大部分を仕事に費やすわけですから、楽しいことに取り組んでいきたいですよね。僕の場合は出来るだけ多くの人に良い影響を与えられるような中長期プランを考え、逆算して実行しています。もちろん、プラン通りに全て上手くいくなんてことはまったくないのですが(笑)。その判断に必要なのが、何に楽しさを感じるのか、何にやりがいを感じるのかということです。

僕が楽しいなと感じる瞬間は、新たな挑戦や解くのが難しい課題にチームで取り組んでいるときですかね。元々ゲーム好きだったこともあり、仕事もRPGゲームを遊んでいる感覚に近く、魔王を倒すという共通の目標のもと、異なる強みを持った仲間を集めて敵を倒し、レベルアップしながら新しいステージに日々挑戦している感じです。今は広告のプロダクトマネージャーをやったり、大学院で経営学を学んだりと色々なゲームを楽しんでいます。

あとは、幼少期の海外駐在や学生時代の留学経験もあって、日本のプレゼンスを世界で高めていくことにも興味がありますね。大学院の講義でも日本の将来は暗いという話が多いですし、ITの世界でも日本発のサービスが世界中で使われるケースって少ないですよね。日本やアジア発の世界中で利用されるサービスを生み出すことで、世界に負けない日本へと成長させていくことに少しでも貢献出来たらなという気持ちもあります。

経営統合も完了してアジア最大級のIT企業のグループとなったLINEから世界と戦っていきたいという強い気持ちもありますし、LINEという会社に依存せずに起業や複業といったような形で、会社と個人という両軸で働く両利きのキャリアも実現したいです。これからも、新しいことにチャレンジし続けたいと思います。
最後にメッセージを
仕事には、人生の一番重要な時間を割くことになります。だから、好きなことをしなければもったいないと思うんですよね。

ただ、僕もそうであったように、好きなことや仕事への向き不向きって、学生の時にはなかなかわからないじゃないですか。そんな中、LINEは多種多様な事業を展開していて、社内での部署異動やポジションチェンジも活発なのは魅力的だと思います。一つの会社の中で経験を生かしながら新しいことにチャレンジできる環境は、不確実性の高い現代社会において、キャリアに柔軟性をもたらすことができます。

テクノロジーの発展に伴い社会は日々大きく変化しており、LINEもまた変化の激しい会社ですが、アジアを舞台に1億人以上の人々の生活に、自分の家族、友だち、同僚、あらゆる人に影響を与えられるプラットフォームに携わる企画は、とても刺激的で魅力的です。

僕が新卒入社した頃とは会社の規模は変わりましたが、ユーザーファーストでより良いサービスを作り上げていく、LINEの根底にあるマインドは変わっていないと思います。そして、今のLINEにもやりたくても出来ていないことが無限にあります。どの部署も、新たな仲間を必要としていますよね。LINEだからこそ出来ること、解決できる社会課題、ユーザーに提供できる価値はたくさんあります。アジアのIT最前線で、変化を楽しみながらサービスを企画したい人にはぜひLINEを志望してみていただきたいです。