深掘り思考を実践し、自走する。
営業に対する考え方が変化した経験に

冨岡 志帆

まずはじめに自己紹介をお願いします。

2022年4月に新卒として入社した冨岡志帆です。現在はパートナー営業本部パートナー営業第2チームに所属し、担当の広告代理店とともに多くの企業の課題解決に従事しています。

私は大学3年生のときにインターンシップの広告事業コースに参加し、その後LINEの採用選考を受け、入社しました。

LINEのインターンシップに参加した経緯を教えてください。

就職活動に関する情報を早い段階から収集しているなかで、一番はじめに見つけたのがLINEのインターンシップでした。当時は進む業界も業種も決めておらず、「とりあえず応募してみようかな」ぐらいの気持ちだったと思います。ただ、他社の長期インターンシップで身につけた目標達成へのこだわりや営業としてのスキルを試してみたい思いがありました。

インターンシップの選考はエントリーシートから始まり、面接が複数回ありました。選考で印象的だったのは、質問を通じて私自身をしっかり見てくれたことです。私自身の強みや経験などの個人的な部分についても考えを深掘りして聞いてもらえ、真摯に向き合ってくれた点に、感銘を受けました。面接官と学生ではなく、ひとりの人間として対等に扱ってもらえたように感じました。

もうひとつ印象的だったのが、次の選考に進むために意識したほうが良いことや、準備しておいたほうが良いことについてもコメントをもらえたことです。「インターンシップの選考なのに、ここまでサポートしてくれるなんて!」と、とても嬉しかったのを覚えています。答えは教えずに自力で答えられるように導いてくれるような場面も多く、そういった過程のコミュニケーションも含めてLINEのインターンシップへの興味が増していきました。

インターンシップでは、どのような内容に取り組みましたか?

4日間で株式会社ZOZO(以下、ZOZO)の新規顧客獲得のための施策を考え、提案するテーマに取り組みました。

具体的なプロセスとしては、まずは解決したい課題についてのヒアリングを実施し、そこで得た情報を踏まえて施策の大枠の方向性についての提案をZOZOの担当者に行います。それに対するフィードバックをもらって、再度ヒアリングを実施。最後にそれらを踏まえた企画書をまとめ上げ、最終提案を行いました。私が参加したチームでは、最終的にとあるアイドルグループを起用したキャンペーンの企画を提案しました。当時のインターンシップの内容はレポート記事でも紹介していますので、こちらも参照ください。

複数人のチームで取り組むなかで、私が特に注力したのは2点です。ひとつはフロントに立ってZOZOとのコミュニケーションを行い、積極的に情報をヒアリングすること。もうひとつは、チーム内の議論がきちんとゴールに向かって進んでいくように状況を俯瞰して見ること。リーダータイプではない自身の特性を理解したうえで、どのようにしたらチームの役に立てるか考えながら取り組みました。

難しかったのは、それぞれ自分の案を推しがちになるため、議論して最終的にどう意見をまとめていくかの部分です。私自身が意識していたことは、より良いと感じたら他のメンバーの意見を尊重すること、そして意見の伝え方に注意してコミュニケーションをとって、チーム全員で同じ方向に目線を揃えること。これらを意識することで、自分なりに工夫しながらうまく進められたのではないかと感じています。事前に「仲良くなる時間」としてメンバーとコミュニケーションをとる時間を設けたことも、仕事としてメリハリをつけるための良い方法だったと思います。

チームメンバーも非常に優秀で尊敬できる人たちばかりでした。インパクトのあるアイデア出しに長けているメンバーが中心となり議論を推進してくれた一方で、議論が飛躍しすぎた際には、根拠となる数字を計算して論理立てて整理してアイデアを支えてくれたメンバーの考えは提案の後押しにもなりました。他のメンバーの動きから多くの気づきを得られました。

そうしてできあがった提案にはおおむね満足しています。今振り返ると、アイドルのキャスティングに関して実現可能性の視点を持ち合わせていたら、なお良かったかもしれません。

インターンシップ中に感じたこと、得た経験を教えてください。

課題に取り組むなかで感じたのは、具体的な数値目標に対して逆算して考え、仮説をつくり、提案を組み立てていくことの難しさと大切さです。目指したのは「クライアント企業が掲げる、数値目標を達成すること」であり、それを達成するにはロジックをしっかりと組み立てる必要があることを痛感しました。

メンターの先輩社員からもやはり「もっと逆算思考を持ったほうが良い」とアドバイスをもらいました。これは提案の考え方だけに限らず、スケジュール管理に対しても同様です。企画書も提案ぎりぎりに着手するのではなく、早い段階で大枠を決めておくべきでしたし、そうすることで「この数値は本当にこれでいいのか?」「提案先企業の強みと私たちが定めたターゲットとの間に親和性はあるのか?」など、もっと突き詰めて考えることができたはず。そういった考えが及んでいない部分に対して、「なぜ」を繰り返すことで思考の深掘りをしていくアプローチが必要であると感じました。それまでは答えを教えてもらってそれをアレンジするだけの企画しか経験してきませんでしたが、本当の意味で課題解決に向けた企画をゼロから考えるための視点や考え方を学べたと感じています。メンター社員のみなさんの手厚いフォローやアドバイスに本当に助けられました。

この経験は、入社してからもさまざまな場面で活きています。提案をする際はクライアントの課題感を深掘りして聞いていくことで「ああ、この取り組みを行うことで課題が解決できるんだ」と気づいてもらえるようになり、それが成果へとつながっています。これはまさに、インターンシップで思考の仕方そのものを大きく変えてもらえたからこそできることだと感じています。

営業に対する考え方も、インターンシップを通じて大きく変わりました。それまで営業にとって大切な力とは「数値目標を達成すること」だと考えていましたが、「クライアントに寄り添い、課題を解決すること」が必要だと感じるようになりました。そしてその課題には、いかにユーザーに本心から喜んでもらうかというものが多いです。クライアント企業がユーザーに価値を届ける過程に伴走し、プラスの影響を与えることが本当の意味での営業としての役割であると実感し、ユーザーファーストやクライアントファーストの考え方を強く意識できるようになりました。

社員として入社することを決めたポイントはありますか?

インターンシップ中もその前後も含め、接点を持った先輩社員がみなさん強い成長意欲を持っていることが大きな魅力でした。先輩方の上を向く姿勢に憧れましたし、インターンシップ中に成長させようとしてくれているのを感じて嬉しかったんです。自分が働く姿を想像できるぐらい「馴染めそうだな」と思えたことが、大きな決め手になりました。

また、みなさんが口を揃えて言う「自走」という言葉が気に入ったのも大きいですね。成長できる環境があって裁量権もあるため、自ら行動することによって挑戦するチャンスを掴める点に非常に魅力を感じました。

実際に今、LINEで働いてみてどうですか?

現在は大手広告代理店の担当として、広告代理店とともにクライアントに向けてLINEのサービスを活用した提案を行っています。

働くなかで特に意識しているのは「付加価値をつける」ことです。広告代理店からの相談に対しては、LINEならでは、さらに私ならではの付加価値を示す必要があると考えています。たとえば、具体的な個別施策について相談をもらった場合であっても、そのまま受けるのではなく、まずはクライアントの本当の課題を明確にします。そして最終的にはクライアントの本質的な課題を解決できる一連のストーリーを組み立て、提案を行うことを徹底しています。オーダーされたままの提案で終わりではなく、広告代理店と連携しながら付加価値をつけ、クライアントの期待値を超えられる提案をどれだけ用意できるかが重要だと思いますね。

研修後、配属されて間もないのですが、そうやって心がけながら取り組むなかで、別の案件でご一緒した広告代理店の方から他の案件の相談をもらったり、感謝の言葉をかけてもらったりするたびに、非常に大きなやりがいを感じています。信頼関係を積み重ね、一緒にその先の売上を追っていくところまで、少しずつ見えはじめているように思います。

よく入社前後のギャップについて聞かれますが、LINEは本当にイメージ通りでした。ただ「本当にここまで自走のカルチャーなんだ!」という驚きはありました。経験の浅い新入社員に最初からここまで任せきるのか、と。入社直後の研修から、KPI達成に向けて自走しなければならない環境下で業務に取り組んでいたのですが、答えを教えるのではなく自分自身で考えさせることを徹底しているなと感じました。

研修中は広告代理店を挟まず、クライアントと直接向き合っていました。LINEは世間的にも認知度が高く、大手企業から中小企業までさまざまなクライアントと関わることができますし、自分の働きによっては大きなインパクトをつくれると実感しました。

一方で大きな会社であるがゆえ、一社一社との関わり方に難しさを感じる場面もありました。クライアントの数が少ない場合は、各社や個々の案件に深く入り込む付き合い方ができるかもしれませんが、現在のLINEの規模ではすべてのクライアントとそのように接することは難しくなります。事前にできることとできないことを明確に伝えるなど、最適なコミュニケーションの方法を模索しています。

研修中は結果が出ずに不安になることもありましたが、先輩が結果につながらない理由から一緒になって考えてくれました。クライアントへの提案が媒体の説明になってしまっていて、私自身の強みであるコミュニケーション能力が活かせていないと対話するなかで気づかせてもらいました。そこからやり方を根本的に変え、クライアントとの対話を意識し、抱えている課題に対してとにかく深掘りを行いました。直接提示されている課題の周辺に存在しそうな課題やその要因、本当に解決すべき優先度や背景などを自分なりに考えて提示し、提案につなげていきました。課題に真っ向から向き合ってコミュニケーションを重ねたことで、目標を大幅に達成できました。

今後は、広告代理店の担当営業として、より多くの方に頼られ、クライアントの課題をともに解決できるような施策の立案をしていきたいと思っています。広告代理店と組んで仕事をするおもしろさは、広く横展開して多くの企業へ提案し、課題解決していけること。広告代理店を通して、幅広い業界のクライアントにLINEの価値を最大限に提供できると嬉しいです。

また、私自身としては積極的に意見を言うことを心がけています。上司が「これ誰かやれる人います?」と提示したことに一番に手を挙げるのはもちろん、自分に任せてもらえそうな上司の仕事はできる限り取りにいっています。加えて、チーム全体のレベルアップに必要だと思ったことは率先してチームを巻き込んで実行しています。声を上げれば何でもやれる環境を存分に楽しんでいますし、今後もそうやって積極的に幅広い業務に取り組んでいきたいです。

LINEやLINEのインターンシップに限らず、就職活動におけるアドバイスはありますか?

やはり学生の間は多くのことを経験した方が良いと思います。どんなことにも挑戦して、自分自身の可能性を広げてみてほしいです。その先にもしご縁があれば、LINEへの入社を考えてみてください。優秀なメンバーに囲まれて成長できる環境があるので、入社したら自分が思ってもみなかったような成長の仕方で、どんどん可能性が広がっていくはずです。

最後に

私個人としては、「自己実現をしたいならLINE」と言っても過言ではないと思います。やりたいことを実現できる裁量権があり、事業を企画していくような側面もあります。そうした環境を持つLINEだからこそ、広告だけの形にとらわれずに世の中を変えるようなアプローチができると考えています。この環境を活かして、関わる人にプラスの影響を、そして社会にもインパクトを与えていきたいですね。