採用担当に聞く、技術職インターンシップの選考ポイントと参加する価値

戸塚望

この記事は、2022年サマーインターンシップ 技術職の募集時に掲載したものを一部修正して再掲載しています。サービス名称や所属は取材当時の内容です。

自己紹介をお願いします。

エンジニア新卒採用チームの戸塚望です。キャリアとしてはLINEが2社目で、前職は外資系の人材会社でセールスを担当していました。外部からの企業の採用支援についてはある程度経験することができたので、次は企業の内側に入って採用に挑戦したいと考えて転職先を探しました。いくつかの企業の選考を受けましたが、LINEは特にエンジニアの技術力が高く、国内海外ともに採用に力を入れている印象があり、そんな環境の中で自分も成長したいと思い、2021年11月にLINEに入社しました。

私が所属するエンジニア新卒採用チームは、その名のとおり技術職の新卒採用を担っています。今回のインターンシップでは、技術職の両コースの全体の企画と設計に加え、各技術部門と連携し、選考基準や受け入れ体制の整備、インターンシップに参加していただくみなさんのサポートなどを横断的に担当します。

技術職のインターンシップの概要を教えてください。

今回のインターンシップには、例年と同様に就業型コースとハッカソンコースの2つがあり、両コースともに基本的にはオンラインでの実施になります。

就業型コースは、それぞれ配属される組織・ポジションにおける実際の業務に取り組んでいただくもので、期間は6週間になります。年々インターンシップ生を受け入れる領域・部門を増やしていて、新卒採用の本選考で募集している組織およびポジションとほぼ同じになっています。

期間中に取り組む課題は、配属先の組織における実際の課題やタスクで、参加者の希望やスキルに合わせて割り当てられます。どのような業務になるのかは状況次第ですが、過去の参加者の皆さんがレポートをたくさん書いてくれているので、見ていただけると業務や課題の粒度感や進め方の具体的なイメージを掴んでもらえると思います。

ハッカソンコースは、1チームあたり5人、計4チームで提示される課題に取り組むという内容で、使用する内部ツールの説明や各種オリエンテーションの時間をある程度確保した上で、チーム開発の時間を確保できるようにしています。

現時点で課題の内容は決まっていませんが、例年テーマを設定したアプリ開発に取り組んでもらっています。課題への取り組みをサポートする社員との関わりなどを通じて、LINEにおける開発の雰囲気を感じていただきたいと思います。こちらも開催レポートが公開されているので、ぜひ参考にしてください。

まだ企画段階ですが、就業型・ハッカソンの両コースでLINEのエンジニアや参加者同士での交流機会も、状況やニーズに応じて実施していく予定です。インターンシップに参加していただいた方々に、働く人との交流や社内の雰囲気を通じて、できるだけリアルにLINEという環境を知っていただければと考えています。

選考フローと、その過程で見るポイントを教えてください。

選考は、就業型コース・ハッカソンコースともに同じ日程で実施します。エントリー後は、まずみなさんにコーディングテストを受けていただき、テストを通過した方に対して面接を行う予定です。テストや面接の内容、チェックさせていただく観点なども基本的には新卒採用の本選考同様です。

選考において、まずポイントになるのは技術力です。就業型コースの開発領域とハッカソンコースでは、強い専門性よりもジェネラルなコンピューターサイエンスに関する基礎知識やプログラミング能力、それらを応用する力、今後の成長を期待できるポテンシャルや考え方があるかをチェックします。その他の就業型コース、セキュリティやインフラ、機械学習・データ、AI領域では、より専門性が高いので、基礎的な部分はもとより、アサインが想定される課題に対する知識やスキルを持っていることが求められます。コーディングテストの際に、募集職域で必要となる技術的な基礎力の有無を判別し、面接で応用力や専門性などを確認していきます。

面接では、これまでの開発や研究成果などについて伺いながら、LINEで働く人材としてマッチしそうかインターンシップに参加していただくことで有益な経験を提供できそうかなども見ていきます。チームでの開発経験や他社でのインターンシップ、アルバイト含む企業での技術職域での就業経験があれば、ぜひそこで得たことや成果をアピールしてほしいですね。

もう一つ、これはマインド的な部分ですが、チームや様々な役割の人がいる中で、しっかりと貢献できそうかどうかも大切な観点です。インターンシップでも、実際に働く上でも個人で完結する仕事は存在しません。自分の考えを伝えつつ相手の意見も尊重し、周囲と調和しながら自分の力を発揮できそうか、組織としての成果につなげられるパーソナリティを持っているかは意識的に確認させていただきます。ほかにも、スピード感のある環境で楽しみながら成長することができるのか、多様性のある環境に適合できるか、インターネットやソフトウェアに対する興味関心の高さも評価点になります。

参加する人に感じ取ってもらいたいことはありますか。

LINEの技術職のリアルな魅力を知ってもらうことがもっとも重要だと思っています。就業型コースは、普段は先輩社員が対応している業務について、現場のエンジニアのサポートを受けつつ、6週間一緒に働いていただきます。業務の進め方や多くの内製ツール含むLINEならではの業務環境、働くエンジニアたちの経験やスキル、社内のフラットな会話の様子など、色んな面でLINEのリアルを見て感じてもらえるはずです。機密情報などを除き、制限される必要性のない情報については、他のサービスのソースコードやドキュメントなども社員と同じように参照することも可能です。

ハッカソンコースは提示された課題に取り組む形であり、就業型コースよりもイベント的な性格が強くなりますが、社内で普段業務で利用している環境・ツールを使って開発するほか、社内のエンジニアからのフィードバックも実際のサービス開発にできるだけ近い観点・基準で行われます。さらにハッカソンコースでは、自分と同じエンジニア志望の仲間とチームを組んでコミュニケーションし、開発に臨むことになります。大いに刺激になると思いますし、学生では経験することが難しいチーム開発を、短期とはいえ実際に体験できることは魅力だと思うので、人と協力しながらプロジェクトを進め、プロダクトをつくっていく難しさややりがいも感じてほしいですね。

就業型コースとハッカソンコースのいずれであっても、ぜひ社内のエンジニアと積極的にコミュニケーションしてもらいたいです。LINE社内には優秀なエンジニアが数多く在籍していて、かつそれぞれ様々な専門性やバックグラウンドを有しています。そうしたエンジニアに質問や一緒に会話することは、スキルや知見を得られるだけではなくて、エンジニアとしてのキャリアを積み重ねていく上で参考になる価値観なども得られる機会になると思います。

参加される方は、積極的・主体的に取り組んでいただくことで、より多くの学びが得られるはずです。LINEは「こうしなければならない」という制限が少ない環境です。会社や事業としての制約がないわけではありませんが、個人の考えが尊重される会社です。インターンシップや新卒入社においても同様で、「インターンシップ生だから」「新卒だから」といったギャップはありません。業務を進めるためにも、自分の興味や関心を満たすためにも、わからないことはどんどん聞いてほしいです。私たちからも会話や交流の機会を作るなど、できる限りのサポートはしていきたいと思っているので、興味や聞きたいことがあれば遠慮せずに話してほしいですね。

最後に

LINEの技術職のインターンシップは、自分のスキルや知識がLINEのような企業の実務においてどの程度通用するのか、現状の実力を確かめるよい機会になると思います。個人での開発や独学では、自分の興味の範囲に留まってしまいがちです。自分一人ではそもそも作ろうと思わなかった機能の実装や、考えたこともなかったテーマでの開発を経験することができます。こういった経験は、LINEで働くことを志望される場合はもちろん、その他の企業への就職活動や、キャリアを歩んでいく上でも有意義になるはずです。

実際にLINEの中やそれに近い環境を体験して、良い経験をたくさん持ち帰っていただきたいですね。感じた自分の課題に正面から取り組んで次の機会や環境に活かしていただきたいですし、その環境としてLINEを選んでいただけるよう、我々も精一杯フォローしたいと思います。たくさんの意欲ある参加をお待ちしています!